【少年サッカー】1対1の攻撃について(3/3)
三浦です。
少年サッカーにおける1対1の攻撃のポイントについて解説しています。
前回の記事ではシンプルなドリブルで1対1の局面に挑むことについて解説しました。
今回はその続編になります。
角度を変えて相手をかわした後のプレー
相手に向かっていくドリブルではなく、相手をズラすためにいったん相手がいない方向へドリブルをすると、相手はドリブルを止めようと位置を変えます。
具体的に相手がいない方向とは、前方の左・右斜め方向です。
タッチライン沿いなどでは真横へのドリブルになるかも知れません。
体は相手方向に正対し、相手の背後を狙います。
相手が位置を変えた瞬間にドリブルのコースを変えます。この時、ボールの方向だけでなく体の向きも一緒に角度を変えます。
角度を変えるだけのシンプルなドリブルですが、切れ味を出すためには練習が必要です。
カラーコーンを使ったドリブルでも練習ができます。自主練でも上達するのでトライしましょう。
角度を変えた後も相手は素早くついて来ます。角度を変えた後のスピードアップが何よりも大事です。
相手の逆をとったように見えても次のプレーがスローだとボールを奪われてしまいます。
腕を上手に使ってプレーエリアを作る
角度を変えるドリブルに加え、腕をつかって相手を突き放しましょう。
最近のサッカーでは、腕を使うことが常識になっています。
三浦が指導を始めた20年以上前は、腕を使うプレーは中学生以上を対象にしていました。
今は小学生年代でもどんどん腕を使うプレーが普及しています。
プロ選手のプレー解説でも、解説者から腕の使い方の説明を聞くことがありますが、三浦がいろいろな選手を見てきて腕の使い方が上手いと感じた選手は、中田英寿さんでした。
腕の付け根の体幹がしっかりしているのと、崩れそうで崩れないバランス能力の高さが圧倒的でした。
さて、角度を変えたドリブルで相手を置き去りにしようとしても相手が追いついてきます。
ボールを2タッチ、3タッチする間にどんどん相手が寄ってきます。
相手も腕を使って肩、腰を割り込ませ、ボールに近づき、ボールを奪おうとします。
腕を使って相手を跳ね除けるのは一瞬のタイミングです、相手を体の内側に入れないように腕を広げてプレーエリアを作りましょう。
この時、相手を押す必要はありません。下手に押そうとするとバランスを崩します。相手を近づけない、体を当てさせないことが目的です。
腕を伸ばすのは瞬間的です。一瞬で決めるように練習しましょう。
体を使ってボールを運ぶ
角度を変えてドリブルする、腕を使う他に、1対1でボールを奪われない方法があります。
それは、軸足と体を使う方法です。
ボールを守る方法として、相手とボールの間に体を入れる、相手からボールを離すということは常識として知られています。
ボールキープの場面ではイメージしやすいですが、ドリブルで相手を抜く、相手に奪われないでボールを運ぶための体の使い方は少し違います。
相手はボールを触るために足を伸ばしてくるので、その足をブロックします。
あのイニエスタ選手も横から伸びてくる足を自分の足でブロックしていました。
右から寄ってくる相手には右足で、左から寄ってくる相手には左足でブロックします。
膝から下を使ってブロックしますが、足の上にある腰、そして肩を使ってブロックしながらボールを運びます。
フェイントを使わなくても相手にボールを触られなければボールは奪われません。
スピードで相手を離せなくてもボールを前に運ぶことができます。
決して華麗なプレーとは言えませんが、相手に奪われずボールを運び、パスやシュートに繋ぐことが可能です。
ヨーロッパの選手の中にはフェイントを使わず、走る角度や緩急を変えることだけでボールを運べる選手がたくさんいます。
まとめ
小学生年代にいろいろなスキルを身につけることは大切ですが、実際に試合に使えないスキルも多いのではないでしょうか。
ボールを細かく触りすぎ、ステップが細かすぎだと三浦は考えています。
1対1でボールを持ったら、相手に奪われずに目的の場所に運び、パス、ドリブルを続けること。
必要なことは、正確にボールを運ぶことと相手にボールを奪われないことです。
そのための方法として、ドリブルの角度を変えること、腕を上手に使うこと、体を使ってボールを守ることについて解説しました。
1対1の攻防において、フェイントのスキルは絶対に必要なものではありません。目的をある程度達成できるようになったらフェイントを身につけることもよいでしょう。
フェイントのためのフェイントにならないよう、スキルの持つ目的をはっきりさせてトレーニングしましょう。
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