☆良いボールの持ち方とは?①
★ほとんどの人は良いボールの持ち方ではない
人間の身体はサッカー用には出来ていません。
良いボールの持ち方になるようには出来ていないのです。
しかし、中には良いボールの持ち方になる素質がある人もいます。
だからといって、常に良いボールの持ち方が出来ているかは別です。
なぜなら、質や精度の差はありますが、ミスのときにはプロでもアマチュアでも良いボールの持ち方にはならないからです。(悪いボールの持ち方になっている)
だからこそ、技術の質や精度を伸ばすことは、絶対に必要です。
プロもアマチュアも良いボールの持ち方になっている場面はありますが、技術の質や精度によってその割合が変わりますから。
★なぜ良いボールの持ち方にならないのか?
人間の身体は本来、スポーツ用には出来ていません。
そのスポーツに長けているかいないかは、フィジカル要素が関係しているので、その点での優劣はあります。
しかし、そのスポーツでのレベルアップを目指すのであれば、あらゆる部分で改善していかねばなりません。
例えば、サッカーだと、人間の身体を考えたとき、自然に立った状態では両足は横に揃っていますから、これは身体が開いている証拠です。
この時点で、ボールの持ち方は悪いのです。
さらに、両足でボールを触る、両足の間にボールを置くなど、それらはボールの持ち方を悪くすることしかやっていません。
なぜ、ほとんどの人たちはこういうことをやっているかと言ったら、簡単で楽(らく)だからです。
人間は、自然に両足が横に揃うという観点からも、身体が開いていますから、それに合わせて両足でボールを触っていれば、悪いボールの持ち方のままでいるだけです。(かと言ってどちらかの足を前と後ろに置くということではなく、軸の問題があるのです)
無意識に両足でやっている人たちも、それなりにボールは扱えるようになるけど、身体は開いたまま、ボールの持ち方は悪いままで本質は何も変わっていないのです。
悪いボールの持ち方でもサッカーは出来るし、悪いボールの持ち方でもプロになる人もいますから、それらは、そのレベルにおいてそれなりにプレーは出来ているというだけです。
しかし、良いボールの持ち方という観点を正しく考えられたら、自分自身のサッカーは良い方向に向かって進むことが出来て、必ず成長出来るのです。
☆利き足という観点の意味
人間の身体の構造からボールの持ち方を良くするには、「利き足を中心にする」ことは当然です。
人間の身体は良いボールの持ち方になるように出来ていなくても、人間は本来利き側を中心に使うという感覚があります。
そこから良いボールの持ち方に繋がるヒントがあるのです。
ボール競技というのは、ボールを捕らえることが非常に重要で、その捕らえ方に関して、本来は利き側で捕らえようとしています。
ボールと利き側という点において、それを正確に捕らえているときには人間の身体は開いていません。
その観点から考えるとプロもアマチュアも、そこにミスがあるときには、身体が開いた悪いボールの持ち方になっているのです。
それこそ、両足でボールを捕らえる感覚は、身体が開き、ボールの持ち方は悪いままです。
またお話しますが、例え悪いボールの持ち方であっても、相手との優劣によって結果が出ますから、良いボールの持ち方でなくても、それなりにプレーは出来ます。
何度も言いますが、それでは、自分自身の本当の成長を望むことは不可能です。
悪いボールの持ち方のままサッカーをやるだけですから。
★利き足は両足よりマシ
利き足という人間本来の自然な感覚を伸ばせば、両足という指導よりは圧倒的にボールの持ち方は良くなります。
ブラジル、アルゼンチン、メキシコなどの南米、中南米の人たちと日本人のボールの持ち方には大きな違いがあります。
それこそが利き足中心か、両足かということです。
日本ではサッカーをはじめたときから必ず両足と言われますが、南米、中南米では全くありません。
利き足中心という無意識の自然な感覚の中で、自由にプレーをさせてもらえます。
★自由にプレーできない日本
日本の大人でよく自由にプレーしろと言う人もいますが、サッカーの基礎基本を知っている強豪国と全く知らない日本では、自由の意味が違います。
日本の子どもたちはサッカーについての知識がゼロまたはマイナス(すでに間違ったことから教わっている)からはじめているのです。
そこで、大人たちが勝手に教える中で、自由にプレーと言っても、好き勝手にドリブル、フェイント、ボールを取られてもミスしても「ナイスチャレンジ」なんて、強豪国ではあり得ません。
サッカーという競技スポーツの本質があった上で、「ナイスチャレンジ」があるわけです。
子どもたちのサッカーの本質がゼロかマイナスなのに、大人たちが間違ったことをやらせているだけです。
日本でサッカーが本当に上手くなるって、ものすごく難しいですよ。
だから、日本はボールを持てないのです。
その原因の一つに「ボールの持ち方」があるのです。
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