高学年からサッカーを始めた選手へのアドバイス

スキルアップ 三浦直弥 練習法 講師

三浦です。

この3年間、サッカーがしたくても出来なかった。

だけど、今年の春(2023年4月)からサッカーを始めたい。

という小学5年生、6年生の選手が多いです。

思い切りサッカーを楽しんで欲しい!ですね。

そんな選手たちにちょっとだけアドバイスしたいので、該当する方の参考になればいいなと思います。

競技サッカーを体験しよう

小学1,2年生であればボールと一緒に遊ぼう!という雰囲気でサッカーに取り組めるのですが、高学年の場合は、サッカーの試合を体験することになります。

小学生は8人制で、20分ハーフで試合が行われます。夏は暑く、冬は寒い中でも試合が行われます。

土日、祝日に、大会や親善試合が行われ、通常は1日に2試合行われることが多いですが、早朝に準備、出発、夕方に解散、帰宅という1日がかりの日程になります。

慣れるまでは疲れることでしょう。基礎体力が必要ですし、暑さ対策、寒さ対策も工夫が必要です。

チームスポーツであること、アウトドア競技であることから仲間との協調性や、気象対策など多くの事を経験できます。

サッカー選手としての生活の始まり

中学、高校とサッカーを続けていく限り、この活動ルーティーンは変わりません。

ただし、クラブチームと部活動の違いはあります。

部活動は学校行事と連動して活動しますが、クラブチームはクラブが所属するリーグと連動するので学校行事とバッティングすることもあります。

サッカーをやりたいと思っている小学生の場合、中学生になってからサッカーを始めるよりは、小学6年生であっても1日でも早くサッカーに慣れておくことが有利です。

活動ルーティーンや用具の取り扱いに慣れておいた方が練習に身が入ります。

特にシューズ選びは経験が必要です。スパイク1足でサッカーはできません。ランニング、ロードワークの場合はランニングシューズを履くべきです。

保護者も慣れが必要

小学生のサッカーはもちろん、中学生のサッカーも保護者の協力なしに活動はできません。

会場への移動とか、チームの運営補助など保護者もサッカーに関わることになります。

最初は慣れずに負担に感じることでしょう。

しかし、わが子と仲間、チームの試合を応援しているうちに、サポートの苦労など吹き飛んでしまい、週末が楽しみになっていきます。そんな保護者をたくさん見てきました。

保護者どうしの付き合いは、チームをやめてから(卒業してから)10年、20年と続くこともあります。

それくらいの強い絆を生んでくれるのもサッカーの魅力のひとつと言えるかも知れません。

サッカーをするのは子供、選手であることを忘れない

人生を豊かにしてくれる少年サッカーですが、一番大切なことは我が子、選手の意思です。

始めるのは自分の決断です。

しかし、保護者の協力なしに活動できないことや、サポートしてくれるさまざまな人々への感謝の気持ちを忘れてはいけません。

そして、サッカーを辞めることも自分の決断です。

コートを走り回るサッカーは、選手同士のぶつかり合いも多いものです。

球技には、ネットを挟んでお互いがぶつかりあうことのないバレーボールやテニスがありますが、サッカーやラグビーはコート内を選手が走り回りお互いがぶつかりあうスポーツです。

バスケットボールは接触が禁止されていますが、サッカー、ラグビーは接触で局面が変わるスポーツです。格闘技的要素が強く、積極性と負けず嫌いの気性が求められます。

不安を感じる場合は、体験期間を設けることをおすすめします。

シンプルで美しく激しいスポーツであるサッカー。

そんな競技だからこそドラマと感動が生まれ、勝つ喜びや負ける悔しさが倍増し、プレーする人、サポートする人が増え、世界中で一番競技人口の多いスポーツとなっています。

小学生は8人制サッカー

日本では、小学生年代だけが8人制です。中学生から大人と同じコートサイズ、ボールサイズ、ルールの11人制になります。

8人制サッカーは、小学生というまだ身体的に未熟ではあるけれどサッカーの技術を習得するにもっとも相応しいゴールデンエイジ(10歳から12歳)に、パーフェクトスキルを身につけるために考えられた日本独自のルールです。

大人のコートサイズの半分を使うので、小学生用コートは大人用コートが1枚あれば2つのコートが作れるので、試合を経験する選手も2倍になるという発想です。

人数を少なくすることで、スペースが生まれやすい反面、コートが小さいので休む暇がありません。

ボールを持った相手と守備の選手が1対1で闘う場面も多くなり、闘うスキルも磨かれます。

コートが小さいことから、ゴールとゴールの間の距離が近く(68m)、シュートを打つ、ゴールを守る場面が多くなります。

このような8人制サッカーを経験して、中学生の11人制サッカーへ移行していくのが日本サッカー協会のスタイルとなっています。

小学生は、U12というリーグが設けられ、JFA日本サッカー協会のリーグ制の最年少リーグとなります。

プレイヤーズファースト

この記事を読んでいただいているのは保護者の方かと思います。

サッカーに関する言葉に「プレイヤーズファースト」というものがあります。

選手を尊重しよう。という意味ですが、サッカーをとりまく環境でなにか迷うことがあったら、まず選手を第一に考えて判断し、行動しようというものです。

保護者のサイドコーチングが問題になることがありますが、サッカーをするのはお子さんです。

ピッチの中では選手が自分で判断する能力が試されます。失敗もあるでしょう。それを繰り返して成長していきます。

その様子を見守れるのがすぐれた保護者です。マネージャーになって見守り、応援してあげましょう。

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