少年サッカーに必要な「リカバリー」の考え方
三浦です。
今年のゴールデンウイークは去年と違い、試合や大会が組まれています。
4年前までの日常が戻って来たのですが、ここ3年間の感覚とのズレを感じてしまいます。
練習や試合が思い切りやれることの幸せをあらためて感じながら取り組んでいます。
今回のテーマは「リカバリー」です。
ミスがつきもののサッカーにおいて、ミスした後のリカバリーはとても大事です。
スピードアップしてプレーしてみよう
選手たちが大好きなドリブルですが、練習や試合を見ていると、ミスしたくない、奪われたくないという気持ちが強すぎるかな、と感じています。
慎重にプレーすることと、ミスを恐れすぎることは別物なので、小学生年代はもっともっと思い切ったプレーをして欲しいですね。
思い切ったプレーをして、どんどんミスをして、リカバリーを体験して欲しいです。
ドリブルも、もっともっとスピードを上げられるはずです。相手に向かって行くスピード、並走するスピード、抜き去るスピード、どの場面をとっても、もっともっとスピードが上げられるはずです。
ドリブルだけでなく、パス、シュート、ディフェンスそれぞれのプレーでのスピードを上げていくと必ず「ミス」が起こります。
ミスしないスピードでプレーしているのでは自分で自分に限界を作っているようなものです。
スピードアップしてミスを体験しましょう。
リカバリーもプレーのひとつ
スピードを上げてどんどんミスしよう!なんて三浦コーチはとんでもないことを言っている。
少年サッカーはミスの連続にもかかわらず、なんとなく試合が続いているのはなぜでしょうか。
ボールが両チームの間を行ったり来たりを繰り返すだけでなく、ミスを取り戻そうというプレーが繰り返されているからです。
試合中にトラップミスをして、相手に奪われそうになったとします。
トラップが大きくなってしまうことはよくあることですが、そこで諦めるか、リカバリーするか、それが分かれ目です。
ミスったと思った瞬間にボールを追い、相手に奪われる前に素早くキープすること。心の中ではホッとしているはずですが、このリカバリーがなければ相手ボールになってしまいます。
最初のリカバリーが成功しなくても、相手に密着して足を出したりチャージしたり、奪い返そうとすることも大事です。
ミスをしてもいいから思い切ってプレーしよう!という言葉の裏には、ミスしたらしっかりリカバリーすること。という意味が隠れていると思っていいでしょう。
ドリブルのリカバリー能力
ボールは丸く、どこへ行くかわからない。そう言われますね。
ドリブルをしてタッチミスをして相手の足に当ててしまった。そこでミスったと諦めてしまう選手もいます。
しかし、ドリブルでミスタッチは当たり前、相手の足にボールが当たろうが、跳ね返ったボールをまたタッチして自分のボールにしてしまう選手もいます。
タッチミス後のリカバリーが日常的に身についている選手とそうでない選手の違いです。
ミスしても動揺せずに素早く足が出るようになるには、普段からミスが出るような練習をすることが大事です。
ドリブルの練習で言えば、コーンを使ったドリブルドリルをトップスピードでやることです。
ミスしないようにスピードを落とそうとする選手にはコーチが勇気を持ってコーチングします。
「ミスしてもいいからすぐに足を出せ!」
一見するとバタバタした練習に見えますが、選手は慣れてくるものです。
コーンに当って大きく弾かれたボールでも、バランスを崩しそうになりながら足を伸ばせるようになります。
ミスをしないように慎重にプレーをする練習だけではこのような動きは引き出せません。
トラップミス後のリカバリー
よくあるトラップミスですが、ミスした時に周りにスペースがあって相手が遠ければリカバリーは簡単です。
しかし、一発でトラップした訳ではないので、2,3タッチしてホッとしている間に相手選手が近づいているので、そこからが勝負です。
中盤でのプレーで味方のパスを受けたが、トラップミスが起きてしまった。
相手ボールになりそうだと思った瞬間に相手とボールの間に体を突っ込んで行くプレー。
これもリカバリーのひとつと考えています。
ドリブルのように、スピードアップすることでリカバリー能力をアップすることはできませんが、狭い場所でのプレーに積極的になることで似たような状況を作ることが出来ます。
フットサルコートは5人対5人でプレーしますが、7人対7人など、人数を増やすことでスペースが狭くなります。
トラップミスが起きやすい状況を意図的に作ることで、リカバリー能力(対人プレー、1対1)を上げることができます。
まとめ
サッカーは攻撃と守備が目まぐるしく変わるもの。選手たちは十分理解しています。
では、攻撃から守備の切り替えはどのタイミングなのか?と聞くと、相手がボールを持った時と答えます。
そうではありません。自分がボールをコントロール出来なくなった瞬間が守備のスタートです。
ドリブルのタッチミス、トラップミスそれぞれの瞬間が守備の切り替えなのです。
攻撃を途絶えさせず、瞬間的に守備モードに切り替わること。
ミスに強い選手を育てたいです。
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