少年サッカーの基本練習「良いミス」「良くないミス」の違い
三浦です。
4月はどの学年も基本的な練習、基礎練習に重点を置いています。
基礎をしっかり身につけることは大事です。
たくさん試合ができるようになりましたが、楽しい試合をするためにも基本練習は大事です。
基礎練習の方法で気をつけたいこと
基礎練習というと、ゆっくり、時にはコマ送りのように動いて、慣れるようにすることが一般的ではないでしょうか。
例えばキックですと、ボールの横に軸足を置くこと、蹴り足は膝を曲げて振り下ろすようにすること。
ボールに当てる部分、蹴ったあとのフォロースルーなどなど、一連の動きを覚える必要があります。
コーチはひとつの動作をコマ送りのように静止状態で解説することもあります。
サッカー初心者の小学生にとってこれはメリットがあるのかどうか、長年考えてきました。
サッカーはバランス能力が要求されます。
バランス能力とは、極端に言えば片足で立つことです。
サッカーに慣れてくると、動きの中でバランスが取れるようになってきます。
それを静止に近い状態でバランスをとろうとすると意外に難しくなります。
筋力が必要な場面も出てきますので、小学1,2年生に真似をしてみなさいと言っても難しいでしょう。
筋力のない小学1,2年生の場合は、動きを止めずに流れの中で練習をした方がよいと考えています。
良いミスと良くないミス
試合や練習でミスをしてもいい!チャレンジすることが大事!
コーチや保護者はそう言いますが、選手たちにとってミスはしたくないものです。
向かい合ってのパス練習やコーンを使ったドリブル練習などでも、ミスをしないように気を使いながら練習をする選手を見ていると、ミスをしてもいいとは言葉だけ、と選手たちもわかっているのかなと思います。
トラップミス、パスミス、ドリブルのタッチミスなど、上手くいかないことが多い事が少年サッカーの特徴です。
良いミスと良くないミスについて、選手、コーチ、保護者も理解しておくことが必要です。
良いミスとはトライアルを繰り返しているミスです。
良くないミスとは、ミスの理由をわかろうとせず漫然とプレーを繰り返すことです。
良いミスの例
読者の皆さんが読んでいるこのブログには、檜垣さんや鈴木さんなどプロ・コーチの記事がたくさんあるのでぜひ参考にして欲しいです。
記事を読んで「よし、やってみよう!」と思ってやってみてもなかなか上手くいかないこともあります。
なぜ上手くいかないのか。まず自分で考えてみることです。
動画や仲間のプレーやコーチのプレーをお手本にする場合は、ボールばかり見ないで腕や脚、視線や重心などに注目することをおすすめします。
自分で考えて何度もトライアルしている時に起こるミスは良いミスです。
例えばトラップがどうしても浮いてしまう場合、自分の判断ではボールにタッチする足の力が抜けていないからなのかな、と力を弱めようとします。
ボールに触る時に力を弱めようとすると動きが小さくなります。
傍目(はため)には、ミスを恐れているように、消極的なように見えますが、選手は自分で工夫している場合もあります。
コーチの声がけが必要なタイミングはこういう場面です。
トラップする足が地面に着いているので、力が抜けきれていない、ボールの勢いを吸収できないという現象を見たコーチがその選手に「足を地面から浮かせてごらん」とコーチングします。
選手は足を高く上げすぎてしまい、ボールをトンネルしてしまうこともあるでしょう。
浮かした足でタッチすると何がよいのか理屈はわからなくても、まずやってみること。
ヒントをもらってもすぐに上手くできるとは限りません。しかし、ヒントを自分のものにしようとしている姿は間違いなくサッカー選手の姿です。
良くないミスの例
良くないミスの例もあげましょう。
サッカーはミスがはっきりとわかりやすいスポーツなので、誰よりも自分がミスしたことを知っています。
良いサッカー選手になるためには「向上心」が必要と言われます。
ミスしたことを認めて、なぜミスしたのか、上手くできるようになるためにはどうすればいいのか。
向上心を持つことが必要なのですが、選手の中には「自分は何をやっても上手くいかない」「下手だから」「運動神経がよくないから」「小さいから」「力がないから」などなど、ネガティブになってしまう場合があります。
メンタルブロックという言葉がありますが、ミスをした自分を認めたくない、どうせミスをする、自分は成功できないという気持ちを持っていることです。
そのような気持ちで練習していると同じミスを何度も繰り返すことになります。仲間から「ミスするなよー」「ちゃんとやれよー」と声をかけられることもあるでしょう。
さらに良くないミスを重ねることに繋がります。
まとめ
選手の成長は個人差があります。なかなか上手くいかない選手でも、向上心をもって練習をしてわずかでも成功に近づいた時に思い切り褒めること。これが効果的だと三浦は考えています。
成長の早い選手たちだけを相手にしているとそのような指導が出来なくなってしまいます。
クラブやチームにいる選手全員を同じレベルに引き上げることは理想ですが、その選手ひとりひとりのベストを引き出すことが指導者の役割ではないでしょうか。
保護者の方も我が子と他の選手を必要以上に比較しないことが大切です。長い目で見てください。
驚くような成長を見せてくれる瞬間がきっとやってきますよ。
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