【少年サッカー】シュート数を増やすための考察

シュート 三浦直弥 講師

三浦です。

前回の記事で、少年サッカーにおけるシュートの基本について書きました。その続編になります。

練習、試合を通して選手たちとシュートについて考えてみました。

日本人はシュート数が少ない

少年サッカーにおけるシュートとは、単なる技術ではなくて、今後の選手のサッカーへの取り組み方にも影響があると考えています。

国際的に見ても、日本はシュート数が少ないと言われていますが、日本のサッカーがそうなのか、日本人の気質としてそうなのか気になるところです。

三浦が過去の20年間を振り返ると、日本代表のサッカーが少年サッカーに与える影響は大きいと考えています。

ある年の全日本大会の講評で次のようなコメントがありました。

「ミスが怖いからシュートを避けてパスに逃げてしまうというプレーが見られる」

「シュートする選手よりもラストパスを出す選手が評価される風潮がある」

「ポジションにこだわらずゴールを狙う選手が多く出てきて欲しい」

というものでした。たしかに、中村俊輔選手が国内外で活躍していた頃は、キラーパスを出す選手がチームのエースという時代でした。

代表チームがボールを大事にしすぎてバックパスが多用された時期はバックパス禁止令が出たこともありましたが、少年サッカーでもバックパスをする選手が多くみられました。

代表選手やJリーガー、海外リーグで活躍する選手が少年たちに与える影響は大きいです。

現在は海外で活躍する選手の得点シーンが多く見られることで、サッカー少年の熱い視線は「点を決める選手」に集まっているようです。

三浦のチームの選手たちも三笘選手や久保選手のプレーを見てシュートに憧れを持ったわけですから、夢を与えてくれるプロの選手たちにあらためて感謝です。

シュートを打つ時の心理

試合中にシュートを打つ時にどんな気持ちなのか。意外にチームメイトに話をしていない可能性があります。

三浦としては、ミスを恐れずシュートを打てるチーム作りを目指したいので、選手とミーティングをしました。

いろいろと面白い意見が飛び出しました。次のようなものです。

選手の気持ち

「ゴール前でシュートを打つ時、めちゃくちゃ焦る。来たボールをすぐに打たないといけないと思い込んでしまう。」

「シュート出来る場所でボールをもらったが、自分より上手い仲間にパスした。本当は自分が打ちたかった。」

「シュートコースをよく見ないで、入ればいいなとイチかバチかで打つ時があった。そんな時は相手の足でブロックされることが多かった。」

「GKと1対1で余裕で決められる場面に、GKの正面に蹴ってしまった。GKのポジションが上手いのもあるけど、自分にテクニックがない、フェイントとかすれば良かったと思った。」

「シュートからのこぼれ球からチャンスが生まれるけど、そんな事を思ってシュートしたことは1回もなかった。」

シュートチャンス、シュート数を増やす

なかなか点が入らないサッカーは、シュートチャンスも少ないものです。結果として、シュート経験の少なさから、慌ててしまったり緊張してしまうこともあります。

また、より確実に決めれそうな選手にパスをする気持ちもよくわかります。

それにしても、シュートチャンスを作るサッカーをしているか、そのチャンスにシュートを打っているかという事に関しては、シュートの絶対数が少ないという結論になりました。

シュートチャンスを増やす工夫

試合中、ボールを奪ったらなるべく早くシュートが打てるところまでボールを運び、シュートを打つ。

シュートチャンスを作る工夫は数々ありますが、ペナルティエリア付近のシュートレンジ(バイタルエリア)にボールを運び込む力がなければシュートは打てません。

三浦のチームは、同じレベルの相手チームならシュートレンジにボールを持ち込むことは出来ています。

レベルが違う強豪チームだとそうは行きませんが、シュート数を増やそうとする努力はできます。

相手チームに合わせてシュートチャンスを作る工夫は違ってきますが、なるべく早くゴール前にボールを運んでシュートを打つという姿勢は一緒です。

避けたいのは、相手ゴール前にポンポンと放り込むだけのサッカーです。

つなぐところはしっかりつなぎ、リスクはあるけれどシュートレンジにボールを運びこむサッカーを目指します。

雑なサッカーになってしまっては、ゴールデンエイジのサッカー少年たちのためになりません。

方法1:ゴール前に人数をかける

シュートチャンスを1回でも増やすために必要なことは、相手ゴール前に走り込む人数を増やすことです。

これまで1人しか走り込んでいなかったなら、2人走り込む、2人走り込んでいたなら3人走り込むという考え方です。

決してひとりで持ち込んでシュートを打つことを繰り返すわけではありません。2人、3人、4人がボールに絡んでつくるシュートチャンスが理想です。

ペナルティエリアに2人以上、手前に1人、サイドに1人走り込むことで、奪われても奪い返せる陣形と、こぼれ球に反応できる人数が揃います。

方法2:サイドから攻撃する

最近の少年サッカーは個人技術が高くなっているせいか、中央突破でしかけようとするチームが増えているように思います。得点源となるエースがいるチームはなおさらその傾向が強いです。

弱者がシュートチャンスを増やそうとすれば、サイドからゴールに近づくことが得策です。

サイドを攻める方法はドリブルやワンツーなどを使い素早く駆け上がれるよう練習します。

方法3:こぼれ球を積極的に狙っていく

こぼれ球が得点に結びつく確率は高いです。こぼれ球を意図的に作るシュートがあってもいいと思います。

ゴール前に人数をかけることで、こぼれ球を拾う確率を高くすることが出来ます。

また、こぼれ球はゴールの間近ばかりとは限りません。サイドからのクロスをヘディングでクリアーされたボールはペナルティエリア外にこぼれてきます。おいしいボールです。

こぼれ球を拾うことを意識することで、ポジショニングが変わってきます。考えて動くようになります。

方法4:ポストシュートを狙う

フォーワード、ミッドフィールド含めて2人以上がゴール前に走り込み、サイドやセンターからボールをポストとなる選手に合わせます。ポストが落としたボールを後ろから走り込んだ選手がシュートするという形をとります。

横パスにダイレクトで合わせるシュートは意外に難しいものです。しかし、ポスト役からコロコロと出されたボールは蹴りやすいですね。

また、スルーパスで出されたボールに追いついてシュートを打つことも難しいですね。GKが前に出てくるとスペースがほとんどありません。

少年サッカーの縦方向の長さは意外と短いのでスルーパスは難度が高いです。

相手ゴールに向かってある程度強いシュートを打つことで、GK がファンブルする確率も上がります。

方法3のこぼれ球狙いからのシュートの出番です。

 

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