W杯の勝敗と少年サッカーの勝敗について
三浦です。
カタールW杯Eグループでは、日本がコスタリカに破れ、ドイツとスペインが引き分けました。
12月2日の3試合目に決勝トーナメント進出がかかっています。
ドイツ戦の勝利では歴史的な勝利、ドーハの歓喜と話題になりましたが、コスタリカ戦で破れると一転して選手や監督が批判されています。
極端すぎるという印象もありますが、3戦目のスペイン戦では日本代表が全力を出し切れるようにエールを送って欲しいです。
育成のサッカーでは勝敗にこだわり過ぎないこと
結果論で批判することは誰でもできますが、SNSでコメントを見ていると戦術的な指摘が多いようです。
つまり監督やコーチなど指導陣への批判ですね。
サッカーは勝つために試合をしますが、この考え方を少年サッカーに持ち込むと選手の育成に問題があるので、勝敗にこだわり過ぎないようにしたいものです。
育成のためには勝つ試合も負ける試合も大事です。試合経験を多くすることが少年サッカーではとても大切なことです。
サッカーの練習のためにグラウンドに集まってくるのではなく、チームとして試合をすることが少年たちの目的です。
試合をすることが一番楽しいのですが、試合には必ず勝ち負けの結果がついてきます。
その結果をどう受け止めるか。これが大事ですね。
ゴールを奪っても負けることがあるのがサッカー
サッカーの試合では、負けていい試合はありません。
公式戦であれば(練習試合でも)、コイントス(じゃんけん)が試合前に行われます。
勝ったチームはエンド(陣)を選ぶのではなく、攻めるゴールを選ぶのです。
レフリーは「どっちのゴールに攻める?」と聞きます。(三浦は聞きますが・・・)
サッカーの目的である「ゴールにボールを入れること」を象徴していますね。
相手ゴールに向かってボールを運び込むことがサッカーの試合なので、負けてよい試合はありません。
しかし、サッカーは試合終了後に相手チームより1点多く取ったチームが勝ちなので、ゴールを入れても負けることがあります。
ゴールしても負けることもある。ここが大事ですね。
勝ちにこだわらない試合もある
三浦のチームでは、大会や試合ごとに事前に保護者に対して参加の趣旨について説明しています。
たとえば、交流試合やトレーニングマッチの場合は
「いろいろなポジションを経験して欲しいので慣れないプレーも多く見られるでしょう。結果として失点することもありますが、そんな選手たちを勇気づけて上げてください。」
勝てないかも知れないとは表現しませんし、負けていいとも表現していません。サッカーの目的は得点することと失点しないことなので、そこを強調します。
勝ちにこだわらないことは負けてもいいことではありません。負けてもいい試合とは相手ゴールを攻めないプレーですから、有りえません。
事前に保護者(選手にも)このようなことを伝えておくことで、結果やポジションに対して不満の声が上がりにくくなりました。
チームの状態をよくするためには、事前にアナウンスしておくことがよいようです。
一方、大きな大会やチームとして上位を目標とする大会では、メンバーやポジションを固定したり、ベンチにいる選手を全員使い切れない場合もあります。
その場合は、試合の状況によっては選手を全員使えない場合があることを伝えます。これは固定メンバーでガチガチで行くという意味でないことを伝えます。
三浦の場合は、1日の試合数で判断して、全員が出場できるように計画します。しかし、交代のタイミングや残り試合時間によって試合時間が少なくなってしまうこともあります。
現在、少年サッカーでは試合が途切れなくても自由に交代できますが、なるべくゲームが切れたタイミングで交代します。
試合が終わったあとに、試合時間が短くなってごめん、と選手に謝ることもよくあることです。
試合でしか経験できないことがある
日本代表の中にも、ワールドカップという大舞台を初めて経験した選手が何人もいます。
試合前の評価と試合に出てみての評価が異なることは当たり前です。
少年サッカーでも似たようなことがあります。
チーム内のミニゲームでは積極的に点を取りにいく選手が、いざ対外試合をするとディフェンシブなプレーをすることがあります。
ハーフタイムに選手に聞くと「このメンバーだと自分がディフェンスに回った方がいいと思って」という返事が帰ってくることもあります。
三浦としては、ゴールを攻めるプレーを期待していたのですが、選手は仲間のプレーをよく知っているので、自分で判断したようです。
逆に、ディフェンスとしてセンターバックのポジションを与えても、相手チームの出方を見てイケると判断し、どんどん前に出て得点してしまう選手もいます。
仲間、相手との相関関係で決まるのがサッカーの試合だということをつくづく感じます。
10試合やれば10試合が別のゲームになるわけです。
まとめ
ワールドカップの影響で、勝ち負けにこだわりすぎないよう大人に向けての記事を書いたつもりですが、少年サッカーの場合は、シュートを打つ、シュートを打たせないという2点に絞って指導したり、見守ることが大事だと考えています。
試合の勝ち負けはその結果です。
シュートを打つ積極性、ミスを恐れない気持ち、ゴールを守る勇気、献身的なプレー、これらのひとつひとつは試合でしか経験できません。
2050年にはワールドカップを自国で開催し優勝することを目標にしているJFAですが、2030年にはワールドカップのベスト4を目指しています。
今の少年たちの年代はまさにベスト4の年代です。小学6年生なら20歳前後ですが、日本にもガビのような選手が出てくる可能性もありますね。
大人にできることは、選手をしっかり見守ることです。
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