【少年サッカー】浮き球を先に触れるとゲームが楽しくなる

三浦直弥 講師

三浦です。

前回の記事「ボールが止まるとゲームが動く」では、技術レベルの低い4年生以下チームで、なかなかサッカーらしい試合にならないという悩みに答えました。

サッカーらしい試合をしたい、チーム力を上げたいという気持ちから、パスやドリブルの練習をするチームが多いと思いますが、パスやドリブルのためにボールをマイボールにする技術は「ボールを止める」技術です。

パス上達のためには、キックの正確さ、ボールスピード、パスコース、タイミングなどさまざまな解決しなければならない課題があります。しかし、ボールを止めるというひとつのスキルを磨いていくだけで、サッカーの試合らしくなるから不思議です。

さて、ボールが止まるとゲームが動く(その2)では、浮き玉を止めるというテーマです。

ボールが浮かないゲームはない

少年サッカーはサッカーの基本を身につけることが目標なので、ロングパス主体というよりはショートパス主体でつないでいくというスタイルが主流です。

しかし、グラウンダーのショートパスをつなぐことが攻撃のスタイルだとしても、ボールは必ず浮きます。

ゴールキック、コーナーキック、スローイン、キーパーのパントキックなどなど、ボールが空中にある時間は意外に多いものです。

少年サッカーの特徴は、浮いたボールを扱うことが苦手という点にあります。地面にあるボールを足で扱うことは平気でも、腰から上にボールが上がった瞬間に苦手意識や恐怖感が湧いてきます。

胸から上にあるボールは、顔面に当たりそうでとにかく怖い。胸でのトラップも痛そうで怖い。ボールが浮かないゲームはないのに、浮き玉が苦手という選手は多いものです。

普段のトレーニングでは、2人組でボールを手で投げ合い、ボレーで返したり、トラップしてから返す(三浦のチームではパント練習と呼んでいます)トレーニングをしていますが、試合中に浮き球が苦手という選手は、このような普段の練習でも苦手意識を持つものです。

ボールが浮かないゲームはないと腹をくくってしっかり練習したいものです。

空中で先に触ることが大事

サッカーらしい試合をするためにはボールを止めることが大事と言いましたが、浮き玉についてはボールをピタッと止める前に大事なことがあります。

それはボールの落下点に入ること、そして相手よりも先にボールに触ることです。

ボールがバウンドしている時間は意外に長いもので、ボールの落下点に待ち構えている間に、相手選手は2m、3mの距離をグッと詰めてきます。

待ち構えている時はボールを注視しているので、近づいている相手に気づかないものです。これが恐怖心の原因である場合もあります。

ボールを止めて自分のものにするよりも、相手より先に触ってから自分のものにすること。

空中にあるボールを迎えに行く時には、相手も必ずいると思うこと。できればボールから一瞬でも目を離して相手をちらっとみること。

相手より先に触る、高さで勝負するならヘディングで競り合うこと。いったんバウンドしたボールならボールの勢いも弱まっているはずです。

相手ゴールキーパーのゴールキックをダイレクトでヘディングで返すことを奨励しているわけではありません。しかし、1度バウンドしたボールなら衝撃も弱まっているはずですし、このボールを競れないようでは、将来、ダイレクトでヘディングすることは難しいです。

ボールを地面に落ち着かせることを目標にする

浮き球を自分のものにしたという感覚はどういう状態かというと、ボールを地面にピタッと落ち着かせた状態をいいます。

バウンドが低くなっていつでもボールを触れる状態だからいいだろうという感覚ではなく、いつまでもバウントさせずに1発で地面に落ち着かせること。

これは、クローズドスキル(相手をつけない練習)トレーニングで繰り返し練習することで誰でも上達が可能なので、トレーニングでは時間を惜しまずに取り組みたいです。

クッションコントロールでもウェッジコントロールでもよいですが、インサイドを使ってウエッジコントロールする方が時間がかからないかも知れません。

ボールが止まるとゲームが動く(その1)でも書きましたが、ボールを止めることで味方が動き出します。いつまでもバウンドさせていると味方は動けません。

まとめ

三浦のチームでは、胸トラップのトレーニングに時間を割いています。胸トラップに自身がつくと浮き球に対する恐怖感が薄れるようです。

顔の前にボールが来ますが、それに慣れること、胸とボールが当たる瞬間は痛みを感じるかも知れませんが、スパイク以外でボールを扱うということはそういうものです。

サッカーの試合では必ずボールは浮きます、浮いたボールはルーズボールです。先に触ることでマイボールになる可能性が高くなります。

実にサッカーらしい動きです。ぜひ、浮き玉に強くなってください。サッカーが楽しくなります。

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