☆日本で生まれ育ち、日本で指導を受けると、身体が開いたボールの持ち方になる(1)

スキルアップ 檜垣裕志 講師

★自然な良い感覚を無視した日本の指導

日本では、人間の自然な良い感覚を無視し、人間の自然な悪い感覚を助長させることを指導しています。

強豪国では、日本のようにサッカーを指導されることなく、子どもの頃から自然にサッカーをはじめ、サッカーを楽しんでいます。

指導されずにボールに触れていれば、人間は誰もが利き足中心です。

しかし、日本では、自然にサッカーをやる子は皆無です。そして、誰かしらの指導を必ず受けます。

例え自然にボールを触り、利き足中心でボールを触っていても、日本では、誰かが逆足も使えと必ず言ってきます。

この言葉の意味することは、サッカーにおいて人間の身体を開かせる悪い癖をつける原因になっているのです。

日本人のボールの持ち方と強豪国の人のボールの持ち方の違いの大きな原因です。

★日本のサッカーの歴史、習慣、文化、環境、現状を知らないと、日本人には指導できない①

日本にはブラジルをはじめ、数多くの強豪国の選手たちがプレーし、彼らは指導も行なってきましたが、日本人は、彼らのようなボールの持ち方は全くしていません。

その原因は、日本には、人間本来の自然な良さを無視した独自の両足指導があるからです。

両足を使うというトレーニングは強豪国でもありますが、それを行う彼らは、すでに利き足中心のサッカー感覚が備わっています。

しかし、日本人には利き足中心のサッカー感覚を全く備えることなく、いきなり両足指導があります。

この時点で、完全にボールの持ち方が違うようになります。

★日本のサッカーの歴史、文化、環境、現状を知らないと日本人には指導できない②

日本人のサッカーへのスタート、関わり方がわかっていないと、強豪国の人たちが日本人にいくらサッカーの指導をしても、強豪国の選手たちのようなボールの持ち方にはなりません。

そもそも、強豪国の人たちのボールの持ち方は指導されてできたものではなく、強豪国だからこそ、子どもたちが自然にサッカーをやりはじめることができる歴史と環境が作り出したものです。

スタート時点で感覚も考え方も全く違う強豪国と日本では、強豪国の人たちや強豪国のクラブの指導やメソッドを日本人にいくら行なったとしても、ボールの持ち方は異なったままで、永遠に変わることはありません。

★日本は、ブラジルの真似も何もできていない

昔からブラジル人サッカー選手たちが日本でプレーし、帰化して日本代表になっていても、ボールの持ち方は日本人とは全く違います。

ブラジルからサッカーを学んだと言ってる日本の人たちもチームにしても、ボールの持ち方は日本人のまんまです。

ボールの持ち方に身体の作りが違うというのは、全く違います。

ブラジルには、日本人の血しか入ってない日系人もプレーしていますが、彼らはブラジルのサッカー選手のボールの持ち方であり、日本のサッカー選手とはまるっきり違うボールの持ち方です。

★間違ったことに染まっている日本人①

僕のボールの持ち方もまた日本人とはまるっきり違うブラジルのサッカー選手のボールの持ち方です。

それについて、日本では癖が強いとか、蹴り方がおかしいとか、利き足だけとか、逆足使えとか言ってくる人たちがいますが、ブラジルでプロサッカー選手になった僕に、そんなことを言うブラジル人は一人もいませんでした。

ブラジルから見たら、日本人の方がボールの持ち方も含めて、あらゆることが変です。

それだけ、日本人は、ボールの持ち方も含めて、個々がサッカー選手として上手くなることについてわかっていないのです。

★間違ったことに染まっている日本人②

今までものすごい数の留学生がブラジルでプレーしてきましたが、そのほとんどが日本人のボールの持ち方のままであり、それが変わることはありませんでした。

僕のブラジル一年目のときに、こんなことがありました。

ユースからあるブラジル人選手がプロになったのですが、同年代の選手がプロになったということで、日本人留学生たちとプロの練習を見に行ったことがありました。

そこでは、プロとして堂々としてプレーする同年代のその選手を見ることができました。

その後、右利きの彼が左足のクロスの練習をさせられている場面がありました。

右利きの彼の左足は、ほとんどまともなボールを蹴ることができなくて、それを見た日本人留学生たちは「アイツ、逆足全然ダメじゃん」「オレの方が両足使えるよ」と散々言っていました。

僕は、それを聞きながら「ここで見ているオレたちはプロになれてない。彼はプロになっている。その違いはなんだろう」それをずっと考えていました。

★間違ったことに染まっている日本人③

先ず、プロになるには「ボールを持てる技術」が絶対に必要で、そのためにボールコントロールが必要で、そのためにどう考え、意識して、練習し、身につけることができるかですから、そのために常に考えていました。

プロに行った同年代のブラジル人選手、その彼の逆足を見て嘲笑する日本人留学生たち、この不可思議な状況から、日本の指導に染まった考え方はおかしいと感じました。

両足、逆足と言うことが本当に正しいのだろうか?

ちなみに、日本人留学生たちに逆足を使えないと笑われた同年代でプロになったそのブラジル人は、その後、プロとして大活躍し、得点王にもなりました。

★世界トップの選手が利き足で①

僕は、今で言えばネイマールやロナウジーニョのような選手と一緒にプレーする機会があったのですが、その選手は「デネル アウグスト デ ソウザ」(享年23歳)です。

その彼と同じチームでプレーしていた頃、クロスの練習があり、右利きの彼が、左サイドからクロスを蹴る場面がありました。

日本では、このような左サイドからのクロスの練習には、左足でやらされるでしょう。

しかし、右利きのデネルは、左サイドから右足に持ちかえて右足のインでクロスを蹴っていました。

こういったことは、一緒にプレーしたブラジル代表として活躍した左利きのゼロベルトも、右サイドからは左足にボールを持ちかえて、左足で蹴っていました。

日本だとそんなことは許されないでしょう。
この感覚、考え方の時点で、ボールの持ち方がすでに別物になっているのです。

★世界トップの選手が利き足で②

それらを見てきて、利き足の重要性を強く感じました。

マラドーナにしても、メッシにしても、世界トップの選手たち、強豪国の選手たちには「利き足のポイント」という技術が備わっています。

そのベースとなるのが利き足というボールの持ち方であり、利き足というボールの置き場所であり、正しい利き足の使い方からはじまる正しい技術です。

日本人には、サッカーをスタートする時点で間違った指導があるので、そこから変えていく必要があります。

日本人には、日本人のためのサッカーが上手くなるための指導が必要なのです。

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