ライバルを思い浮かべることも必要な練習です
ハリルホジッチ新監督が誕生しましたね。
私はたまたま13日の記者会見をスカパー!でリアルタイムで見ることが出来ました。
印象は、すごい慎重な発言だということです。
そして、まだ日本のことはよく知らないので時間をかけて取り組みたいということを繰り返していたことが印象に残りました。
日本サッカーについては、能力はあるがブラジルワールドカップの後は選手たちが自信をなくしているように見える。
と答えていました。
そして、そんな選手の自信を取り戻す方法を知っている。
会話が必要だ、しかし、時間がかかる。 と方策があることも話していました。
さらに、アルジェリアをブラジルワールドカップでベスト16に導いたように、日本を引き上げる自信と具体的な方法を知っている。
しかし、実現には時間がかかること、スタッフやサポーターの協力が必要だとも強調していました。
このように、ハリルホジッチ新監督は、やれる自信はあるが時間が必要だということを繰り返していましたね。
時間がかかることを主張することはよいことだと思いました。
すぐに結果を求めたがる日本人へのメッセージなのだと受け止めました。
時間をかけて焦点を絞って取り組むことはよいことです。
歴代の外国人監督の中でも、時間をかけて集中して取り組んだ監督で成果を出した監督がいます。
私は、オフト氏とオシム氏がそうだと思います。
オフト氏は、プレッシングサッカーとボランチというポジションの重要性を強調するサッカーでした。
そのスタイルは現代のサッカーにも受け継がれています。
ボランチに森保選手(現サンフレッチェ監督)を起用し、相手チームの攻撃の芽を積むという献身的なプレースタイルを定着させました。
オシム氏は、ボールも人も動くサッカーを定着させました。
考えて走ること、考えることがサッカーには大切だということも常識化させ、現代の代表チームにも受け継がれています。
オフト氏もオシム氏も広島や千葉での監督経験があり、日本サッカーや日本人をよく知っていました。
だからこそ効果的な指導が出来たのかもしれません。
では、ハリルホジッチ新監督はどうでしょうか。
トルシエ氏、ザッケローニ氏、アギーレ氏という日本での指導経験がない監督と同じ立ち位置からのスタートです。
記者会見で大変興味深いことを言っていました。
日本はバルセロナやブラジルになる必要はない、日本のサッカーをすればいいのだ。
この言葉はかつてオシム氏が使った言葉に似ています。
日本人の勤勉さやスタミナや組織力を生かしたチーム作り。
ハリルホジッチ氏のイメージは、世界のサッカーにおける日本の実力を見て判断しているのだろうと思いました。
さらに興味深い発言は、攻撃についてのイメージです。
ハリルホジッチ氏は現役時代はフォワードだったので、攻撃が大好きとのこと。
攻撃方法について日本のサッカーに見られる現象にチクリと発言したように思えます。
攻撃ではワンタッチ、ツータッチで素早くパスをつないでいく。
そして、攻撃には人数をかけていく。
2人、3人とシュートを目指して絡んで行くというものでした。
この発言で、今、日本サッカーが抱えている決定力不足を見抜いているなあと感じました。
ワントップシステムで、クロスボールからシュートを決めるという確率の低い方法よりも、人数をかけて
少ないタッチ数でパスをつないで近距離からのシュートを狙うという方法が日本には合っている。
ハリルホジッチ新監督の攻撃のイメージが見えたように思います。
攻撃に人数をかけること、少ないタッチ数でゴールに迫ることは特に目新しい戦術ではありません。
負けず嫌いで有名なハリルホジッチ新監督が、就任会見でこのような発言をするということは、
サッカーは相手チームより得点しなければ勝てないぞというメッセージにも聞こえました。
Jリーグ視察では、フォワードを中心に見て回っているようですね。
今日も大久保を生で視察するとのことでした。
さて、小中学生を指導する私としては、ハリルホジッチ新監督のサッカーのイメージを小中学生の新チームに置き換えて考えてしまいます。
春になると学年が変わり、進学によって、あるいはジュニアユースクラブへの入団によって新しい監督やコーチとの出会いがあることでしょう。
監督の考え方でサッカーは大きく変わります。
選手の技術指導も変わります。
これはサッカーの特徴と言えるかもしれません。
ロングボールを多用するサッカー、ショートパスを多用するサッカー。
ドリブル重視のサッカー、サイド攻撃主体のサッカー。
攻撃スタイルはさまざまですが、基本となる技術は同じです。
サッカーの基本技術である、「止める、蹴る、運ぶ」は、どのサッカーでも、必須の技術です。
相手のプレッシャーに負けない技術を身につけることが大切です。
ハリルホジッチ新監督が興味深いことを言っていました。
Jリーグ視察の後に「もっと戦う気持ちが必要だ」という発言です。
サッカーはゴールを奪う、ゴールを奪われないというゲームです。
当然そこには選手どうしの戦いがあります。
技術も大切だが戦う気持ちがなければ技術は発揮出来ない。
私も小中学生の指導で時折使う言葉です。
負けず嫌いというハリルホジッチ新監督の影響で、小中学生のサッカー選手たちも負けず嫌い度をアップ出来ればいいなと考えています。
サッカーの個人技術を向上させる原点は仲間やライバルに負けたくないという強い気持ちです。
自主トレでは実戦のイメージも大切ですが、負けたくないというライバルを思い浮かべることもモチベーションアップにつながるかもしれませんね。
新人チームでの活躍を期待しています。
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