オフ・ザ・ボールの「動き」について

スキルアップ ポジション 練習法 トレーニング 講師


暑い日が続きますね。

練習や試合では日射病に気をつけていると思いますが、時には中止する勇気も必要ですね。

さて、小学生が夏休みに入りましたので、早朝練習を始めました。
まだ気温があがる前に90分ほど練習しています。

三浦のチームの4月から6月の反省は「オフ・ザ・ボールの動き」です。
早朝練習でもこのテーマで練習を続けています。

 

■オフ・ザ・ボールの課題とは

サッカーの攻撃では、ボールを持っている状態を「オン」といいます。
ボールを持ってない状態を「オフ」といいます。

守備では、ボールを持っている相手に対応している選手は「オン」です。
カバーやカットを狙っている選手は「オフ」です。

三浦のチームでは、攻守ともに、ボールを持っていない人の動きがいまひとつでした。

攻撃のオフ・ザ・ボールで課題となるポイントを具体的にあげます。

・ボールを持っている人に近づきすぎる

・ボールを持っている人の状態を見ずにボールを要求する

・前で受けることがベストと思い込んでいる

・横で受ける時にカットされた時のことを考えていない

・走って受ける、動いて受ける意識が足りない

・動き出すタイミングが早すぎ(おそすぎ)

・アイコンタクト

・コミュニーケーション

課題だらけですね。この課題は5年生以上チームの課題ですが、4年生チームだともっと課題が多くなります。

 

■課題の見つけ方

課題をたくさんあげましたが、これらの課題はすべての選手に当てはまるのではなく、ひとりの選手がいくつかの課題を抱えているということです。

トレーニングマッチを観察していて、パスの成功率を監視しているときに、これらの課題を書き出した訳ですが、あえて、パスの出し手のスキルは上げていません。

パスミスは「オン」の場面でのミスなので、オフの動きと一緒に課題にあげると焦点がぼやけてしまいます。

試合中にA君がB君にパスを出そうとしたけれど、B君にパスが通りませんでした。

A君はセンターハーフで、B君は右サイドハーフです。

B君はサイドのコーナーフラッグ付近のスペースでボールを受けるイメージでA君にパスを要求しました。

しかし、A君はB君の足元に出してしまい、B君は走りだしていたのでボールは、B君の後ろ足に当たってしまいました。

この状況では、A君はB君の足元にも、スペースにも出せる状況だったのですが、B君がどこでボールを欲しいのか、要求するアピールが足りなかったようです。

課題でいうと、アイコンタクトやコミュニーケーションが不足していた、ということになります。

 

■課題の修正方法

コミュニーケーション不足でパスミスが起きた場合は、お互いが顔を見ながら声をかけあう、ということで改善することも多いものです。

また、A君、B君それぞれが、この局面ではどのようなプレーがよいのか共有する必要があります。

A君はB君にパスを出して、B君の前にダッシュして縦パスを要求することだって出来ます。

パスを出した瞬間にA君は「オフ」になるので、受け手になります。

ふたりのアイディアが一致したときに、パスが成功しますし、コンビネーションプレーが成立します。

僕たちコーチや保護者もこのような場面を見ると「ナイスプレー!」と叫ばずにいられません。

実際の試合では、A君にもB君にもマークがついています。2対2の場面です。

ボールを持つ側が目的のプレーを成功させるためには、パスが読まれないことと、相手の読みよりも速く動き出すことが必要です。

特にB君へのパスが読まれてしまうので、B君は動いてパスを受ける必要があります。
動き出しが早すぎても読まれてしまいますし、遅ければパスコースが無くなってしまいます。

場合によっては、B君はいったん自軍に戻る動き(フェイク)を入れて、相手デフェンスをおびき寄せ、その背後でボールを受けるということも必要です。

 

■オフ・ザ・ボールの動きのセオリー

ボールを持っている選手がボールを離した瞬間にパスの受け手になります。そこで立ち止まらないことです。

ボールを受けようとする選手は、止まって受けようとせず、動いて受けることを習慣にします。

スペースに向かって動くことが基本ですが、そのスペースに相手選手が入ろうとしていないかどうかを見ておくことが必要です。

また、自分が動いた後にスペースが出来るので、そのスペースを味方に使わせることも有効です。

このようにいくつかのセオリーがありますが、普段の練習ではどのようにして身につければよいのでしょう。

 

■スモールゲームのススメ

2対2、3対3、4対4という少人数によるスモールコートでのゲームが有効です。

動きをじゃまする相手がいることで、判断が身につきます。人数が少ないので判断要素がシンプルです。
成功や失敗がわかりやすいので、コーチが選手に指導しやすくなります。

試合は8人対8人で行いますが、コート内の局面では2対2の場面がよく起きています。
2対2の場面を2対1にすることや、させないことを学ぶことで、実際の試合にも役立ちます。

 

■まとめ

ボールを持たない動きである「オフ・ザ・ボールの動き」を工夫することは、サッカーを知的なゲームにするために大変重要なことです。

そして、オフ・ザ・ボールの動きを繰り返すことがサッカーというゲームだということを知ることになります。

判断して走る、から、走りながら判断する。という動きが出来るようになれば、サッカー選手としてレベルアップしたと言えるでしょう。

パスを成功させるためには、ボール無しの動きがどれだけ重要か。

ぜひ、この夏休みの課題として取り組んでみて下さい!

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