【初心者限定】サッカー経験の浅い子供たちが行うべき、トレーニングとは…?
コロンビア戦の勝利で日本中が盛り上がっていますね。
6連続大会出場で、ワールドカップ出場が当たり前という雰囲気を感じていました。
また、グループリーグを突破出来ないのではという雰囲気もあったせいか盛り上がりに欠けていました。
しかし、西野ジャパンは持っています。
試合の流れが日本に流れて来ました。
結果を出すことにこだわっていた西野ジャパンですが、試合内容もよいものでした。
出場した全員が100%を出し切った試合でしたが、大迫勇也は半端なかったですね(笑)
足がつるほどフォワードが走るって半端ないです。
コロンビアのシュートをブロックした場面は、得点と同じくらいの価値があります。
チームの雰囲気もよく、香川がPKを決めた直後に、サムライブルーの選手たちが重なりあう姿を見て気持ちがひとつになっているなと感じました。
グループリーグ突破の可能性が極めて高くなってきました。
さて、メルマガの本題に入りましょう。
■サッカー歴1、2年の子供たちの悩み
僕のチームに、小学生3年生からサッカーを始めた子供たちが数人います。今は4年生です。
この子たちは、パス、コントロール、ドリブルの練習を続けてある程度のレベルになりました。
しかし、試合になるとサッカー経験年数が多い友達と比較してあきらかに違いがあります。
キック力やドリブル技術という違いではありません。
小学1年生から始めた子供たちと比べると何が違うかというとパスやドリブルではなく、「動き」なんですよね。
パスを出した後の動きや、ボールを取られた後の動きです。
つまり、仲間がボールを持っている時の動きや相手ボールを奪いに行っている時の動きです。
サッカー経験の浅い子供たちを対象に、約1ヶ月ほど集中してトレーニングしました。
■2対1のトレーニング
トレーニング方法は、オフェンス2人、ディフェンス1人で、ゴールに向かって攻撃するというものです。
すでに2対1の場面になっているので、オフェンスはシュートで終わる必要があります。
でも、サッカー経験が浅い子供たちにはいくつか問題があったのです。
・ボールを持った時にパスを最優先に考えてしまう
・ボールを持った味方からパスを受ける時に、味方に近づいてしまう
指導者の皆さんもこのような現象を見たことがあると思います。
僕は子供たちに次のようなコーチングをしました。
・ボールを持ったら相手にしかけてシュートを狙う
・ボールを持った味方から離れることで、スペースを作ることが出来る
このコーチングをしながら、オフェンス側には相手だけでなく味方の動きを、見る癖をつけるようにしました。
ディフェンスがひとりなので、しかけてシュートを打とうとすればシュートコースに入ってきます。
相手と味方を見て、突破を選ぶかパスを選ぶか。
パスを出した後も止まらないことで、ワンツーも出来ます。
慣れてくると、シンプルにシュートが打てるようになりました。
■2対2のトレーニング
次に行ったトレーニングは、2対2のラインゴールです。
ラインをドリブル通過するのですが、ラインの外側2mのエリアにボールを静止させることで得点になります。
時間を決めて行います。ボールが外に出たら、コーチや他の選手が、速やかにボールを中にいれて動きを止めないようにします。
このトレーニングは実に有効で、ボールを持っていない選手の動きをよくする効果があります。
コートの大きさは、最初は大きめ(縦30m、横15mくらい)で行います。
慣れてきたら次第に小さくします。
大きくすることで、コントロールミス、パスミスのリカバリーが出来ますし、スペースが大きいので、動きがはっきりします。
攻撃は、ボールを持ったらシンプルに広がること。
守備は、ボールを持っている相手にひとりがアプローチし、もうひとりはボールを持っていない相手をマークすること。
慣れないうちは、どうしてもボールを持っている相手に二人がかりで、ボールを奪いに行ってしまいます。
ボールを受ける選手も味方に近寄ってパスを貰おうとします。
広いコート内で4人がボールに集まってしまうという現象が起きます。
この場合、僕はいったんプレーを止めて、攻撃側でボールを持っていない選手の位置を考えさせます。
・味方から離れること
・ボールを受けてゴールを目指せる位置を探すこと
・相手マークから離れること
まず、味方から離れることができれば残るふたつは解決します。
守備では、2人同時に奪いにいく場面や、誰もいかない場面があるので
・ボールに近い人が「僕が行く!オッケー」という声をかけて寄せる
・その瞬間、もうひとりは、ボールを持っていない相手をマークする
という指導をしました。
特に、ボールに近い人が「オッケー!」というサインを出して寄せることを徹底しました。
これだけで、ふたり同時にいくこと、誰もいかないことが少なくなります。
オフェンスは、2対1の場面を作ること、ディフェンスは2対1の場面にならないようにすること。
これを心がけながら得点を狙います。
■8人制サッカーの最小単位でのトレーニング
サッカーの最小単位は1対1では?と思われますが、僕は2人だと考えます。
1対1の場面での攻防は確かに大切ですが、それは個人技術やフィジカルの要素が、多いものです。
小学生は身体能力の差が大きいので、大きな選手にはどうしても勝てない場面が、多いものです。
しかし、2人で対応することでその差を埋めることが出来ます。
パスをカットすることや、抜かれた時にもカバーリングすること。
攻撃の場面でも、大きな選手に対してひとりで勝てなければ、2人でワンツーをするなど、工夫しだいで勝つことが出来ます。
サムライブルーもチームワークで世界と戦っています。
小学生の皆さんの時代に、2人での攻防の基本を身につけることで、サッカーがもっともっと楽しくなるはずです。
頑張りましょう!